ここからは、先輩方からお叱りを受けること覚悟で書かせていただきます。全て私の主観をもとに書かせていただきます。クライストチャーチの復興を願っての私なりの検証と、これから取り組むべきことの提言です。
なぜ失われたのか?
・ゲートウェイだったために集客しなくても観光客が来る程の街だった
・復興できない理由をすべて震災に集中させてしまった。
・旅行業を復興させようとする強い意志を持つローカルが少なかった
・ゲートウェイだったために集客しなくても観光客が来る街だった
旅行業界の話になりますが、地震前までの旅行業のローカルエージェントは、ツアーガイド派遣会社のようなものが多く、大手旅行会社からの依頼によって業務を行なっていた風土でした。言い換えれば、集客は大手旅行会社に依存、お客様は大手旅行会社が集客した方々ばかりということになります。
しかも、当時のクライストチャーチは成田から直行便(関空からもありました)が到着するほどのゲートウェイ。大手旅行会社がニュージーランドツアー客を集客すると、自然にクライストチャーチ・ローカルエージェントの仕事が生まれたのです。
大手から受けた仕事で手一杯というのが現状だったと思います。そのため、ローカルエージェントが主体性を持って、クライストチャーチをプロモーションするという風潮が薄かったように思います。
・復興できない理由をすべて地震に集中させてしまった
日本中のどこでも、世界中のどこにでも災難はあります。1997年のエジプトでの乱射事件、2001年の同時多発テロを受けたニューヨーク、2004年のスマトラ沖地震で被害を受けたプーケット島などの観光地など、どん底まで味わった後に、地域で協力しあって自発的に復興を目指し、現在は見事に観光客を取り戻しています。それまでのやり方を見直し工夫しながら、その災難に負けることなくポジティブに前突き進んでいった結果だと思います。
地震を言い訳にせず、日本の皆さんへ新しいクライストチャーチの素晴らしさを発信したり、クライストチャーチに訪れる観光客を呼ぶためにプロモーションする努力をしていれば、少なくとも地震後5年後には復興できたのではなかと思っています。
・旅行業を復興させようとする強い意志を持つローカルが少なかった
たとえ大手エージェントがクライストチャーチから消えてしまったとしても、クライストチャーチ・ローカルの者たちが、地震からの復興を目指していけばよかったのですが…。その力が今ひとつ弱かったからかもしれません。
ローカルのエージェントが大手旅行会社に頼ることなく、自ら日本へクライストチャーチをプロモーションし、セールスしていくビジネスモデルに舵を切るべきだったのでしょう。
地震の後、クライストチャーチへの日本人観光客が減ってしまっても、セールスを大手に依存する風潮は、あまり変わらなかったのかもしれません。これは何もクライストチャーチだけではなく、世界中の現地日本人観光客向けのローカル旅行会社はその傾向があることを否めません。
「観光客が来てくれない」「売れなくなった」「大聖堂がまだ修復されていない」等々、ネガティブな声をたくさん聞きました。観光客が来るのをただ待つのではなく、「観光客が来てくれないならどうするか?」「売れるためにはどうすればいいか?」「大聖堂以外に魅力を探せないか?」等々に思考を転換して、ポジティブで主体的に新しいものを作り出す必要があるのではと思っています。
コロナ禍を乗り越えて
・生まれ変わったクライストチャーチ
・単なる観光都市からハブとなる滞在都市へ
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コメント
’14末~16までNZにワーホリで滞在していた者です
私の短いNZ生活ではありますがトータル半年ほど住んだ町が愛するクライストチャーチでした。
海外のホームタウンはまず間違いなくCHCと考えています
ふと懐かしくなってブログを搔い摘んで拝見しました。
私も現在 日本で宿泊業に携わっております。リピーターを増やすのか新規顧客を開拓するのかが重要だと思います。
それ以上に常々、観光業は常に観光資源に依存して商売が成り立っていてそしてそこに何かしらの不可抗力が発生した場合 その依存(ブログ主さんのおっしゃる所で言う日本の旅行代理店やクライストチャーチのハブとしての今まであった立地条件)からどう抜けるかを考える必要性や新しい魅力作りや魅力の発見の必要性を改めて感じました。
日本に戻っている今でもしっかり覚えているのは
私がCHCにいた時はほんとに旧市街地と言うか史跡名勝?関連は軒並み潰れて更地と化しておりましたがそれでもハグレーパークの桜は力強く咲いていました。
街中にあそこまで大きな公園がありのんびりできる街はなかなかないと思います。
当時、友人達と常々言っていたのはCHCは何もなくて退屈な街だけれど でもソコがいいよねと
まぁ現地キウイにしてみれば怒られる案件かもしれませんし
本当に何もないわけではないので魅力があるわけですが
当時の私の周りには大好きな仲間がおりましたので思い出+αでクライストチャーチを贔屓にしてしまうかもしれません。
とりとめの無い事を書き記しましたが
NZでの生活色々と大変なこともあるかと思いますが楽しんでください
CHCへいずれは帰郷したいのでその時はぜひお会いしてお話をぜひお伺いしたいです
Takaさん
コメントありがとうございます。
震災から11年が経ち、街はすっかり新しい姿になって生まれ変わっています。
未だに痕跡が残ったところもありますが、それはそれで震災遺構として捉えています。
またいつか帰って来られる気かがありましたら、きっと新しいクライストチャーチと変わらないこの街の良さがあってさらに魅力的に感じられると思いますよ。
ぜひその際はお声がけください。
Mitchy