ニュージーランド旅行の落とし穴・移動距離編

ニュージーランド国境がオープンしたこともあり、弊社にもお問合せが多くなってきました。そろそろニュージーランド旅行を現実的に計画される方が増えてきたんだと思います。
ここでは上手なニュージーランド旅行の計画の仕方をご紹介いたします。

ニュージーランド旅行を計画される際に、誰もが陥る落とし穴があります。上手に旅ができるよう、皆さんにニュージーランド旅行のプロが『旅行業界の大人の事情』もぶっちゃけながらお伝えいたします(笑)

・移動距離が長い

日本よりも国土面積が狭い島国ですので、コンパクトに回れるという勘違いをされる方が多いようです。しかし忘れてはいけないのは、ニュージーランドの人口はわずか500万人弱。南島に至っては100万人程しか住んでいません。ですのでそれぞれの都市間の距離が長いのです。

定番の観光地への距離をご覧ください。
・クライストチャーチ〜テカポ ;約230km (東京〜長野)
・テカポ〜マウントクック;約100km (東京〜宇都宮)
・マウントクック〜クイーンズタウン;約265km (東京〜福島)
・テカポ〜クイーンズタウン;約255km (東京〜浜松)
・クイーンタウン〜ミルフォードサウンド;約295km (東京〜岡崎)
・クライストチャーチ〜ダニーデン;約360km (東京〜仙台)

どうですか?こんな距離を車(バス)で移動して、しかも観光もあるんですよ!
お気づきの通り、定番コースのニュージーランド旅行はほとんど移動の旅なのです。

いろいろな場所を訪れるパッケージツアーを内容は魅力的に見えます。しかし、各都市間の距離は変わることはなく、バスで移動している限りは時速100km以上で移動することはできません。魅力的ですが中身は移動ばっかり。

しかし旅行会社がそれでもたくさん詰め込むのには理由があります。それは「たくさん訪れるツアーほど売れるから」です。

私の経験上、「売れるツアー=良いツアー」とは限りません。(もちろん良いツアーもあります)ただし「たくさん訪れる=移動が多い」はほぼ間違いありません。

ここで、私がおすすめしない例を紹介します。

1;クライストチャーチ空港に到着してすぐにテカポに移動する。

日本から10時間以上の深夜便(NZ航空の場合)でオークランド着、その後面倒なターミナル移動をして、さらに1時間半の国内線でクライストチャーチへ。その後さらにテカポへバス移動。

逆方向を考えてみてください。同じ様にクライストチャーチ→オークランド→成田を15時間以上も移動し、そこから長野市までバスで移動したら相当疲れますよね。自宅へ戻るのではなく、知らない街の宿なら尚更です。しかも!ここから深夜の星空ツアー。旅行初日から体が破壊されますね!(笑)

クライストチャーチに到着されたら、長時間のフライトの疲れをクライストチャーチで癒して、その後の旅へ備えた方がいいですね。なんと言ってもクライストチャーチは滞在するべき観光地ですから。

2;クイーンズタウンからミルフォードサウンドへの日帰りツアー

定番中の定番!ほとんどのパッケージツアーがこの行程です。片道約300km!しかも同じ道を往復!東京から名古屋の手前まで日帰りで行く様なものです。なのになぜパッケージツアーの定番なのでしょうか?これには『旅行会社の大人の事情』があるのです。

なぜ?その1。
クイーンズタウンに連泊すると、連泊という響きだけで「ゆったりしたツアー」に見えるからです。

なぜ?その2。
クイーンズタウンの方がパッケージツア』ーで手配できる宿泊施設が多いからです。

なぜ?その3。
クイーンズタウンには空港があったり、提携のお土産屋があったりなど、旅行会社に何かに都合が良いからです。

クイーンズタウン〜ミルフォードサウンド間のほぼ中間地点に、テ・アナウというとても素晴らしい湖畔の街があります。世界中からの個人旅行者(特にトレッキングを楽しむ旅行者)はこの街に滞在します。クイーンズタウンとは対照的に、落ち着いたこじんまりとした街。宿泊施設の数なども不足することはほとんどありません。私ならテ・アナウに宿泊することをおすすめします。

ニュージーランドでは、観光による環境破壊への取り組み、サスティナブルツーリズムの一環として、『移動ばかりの旅行より、じっくりとその土地を訪れよう』という啓発運動があります。一回でいろいろ回りたいお気持ちは分かりますが、いろいろ行かなくても満足度高く深い旅もできるということも知っていただきたいと思っています。

ではこれからはどんなニュージーランド旅行がおすすめなの?

ズバリこれからの旅は滞在型!例えばハワイ、サイパンなどのリゾート地では移動旅行しないですよね。ニュージーランドでは、現地アクティビティにたくさん参加してこそ、この国の旅の魅力が最大限に発揮されるのです。見方を変えれば、とても大きなリゾートアイランドのようなんです。

もしくは、移動をしっかり楽しむ旅。いわゆるラウンド旅というものですね。レンタカーで自由う気ままに旅したり、弊社ツアーのようにフレキシブルな専用車ツアーがおすすめです。

なかなか長いお休みが取れない日本人。しかし少し工夫することで、これまで以上に思い出深い旅ができるはずです。これまでの既成概念を捨てて新しい旅のスタイルをニュージーランドで楽しんでください。

コメント

  1. 塙阪 敦子 より:

    コメントから、失礼します。11月21日に、クイーンズタウンに着き2泊します。22日にミルフォードサウンドのツアーに参加するつもりでしたが、こちらの記事を拝見して、それをやめて、23日に、マウントクックに移動するところから、デカポ湖、クライストチャーチまでの移動と、デカポ湖での遊覧飛行をお願いできないかと考えていますがご予定はいかがでしょうか。途中マウントクックと、デカポ湖で一泊ずつする予定です。
    おおよその費用も教えていただけましたら、ありがたいです。
    60代夫婦での、初めてのニュージーランド旅行です。
    よろしくお願いします。

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